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継承の真実 親の借金は背負うべきなのかあなたの選択とは

執筆者の写真: 柴田義治
柴田義治
4月27日
読了時間: 3分

更新日:9月26日

会社を継ぐということは、親の借金を背負うことなのか。


事業承継の相談で、後継者からよく聞く不安があります。「会社は継ぎたい。でも、親の借金まで自分が背負わないといけないのでしょうか」というものです。


ある相談では、会社に約3億円の借入があり、既存事業の収益力も弱く、債務超過に近い状態でした。後継者には新しい事業構想がありましたが、会社を継ぐことと個人保証まで引き受けることを同じものとして考えていました。


継ぐことと、背負うことは違う


会社の借入は会社の債務です。事業承継をするからといって、後継者個人が当然に同じ保証を引き継ぐわけではありません。一方で、金融機関から新たな保証を求められる場合もあるため、承継前に条件を整理し、協議することが重要です。


金融庁も、経営者保証に過度に依存しない融資慣行を進めています。だからこそ、「昔からそうだから」という理由だけで承継条件を決めず、事業の収益力、財務内容、新事業計画、資金繰りを整理した上で金融機関と話す必要があります。


銀行は敵ではない。でも、言いなりになる必要もない。


銀行と喧嘩をしても会社は良くなりません。長年取引してきた金融機関との信頼関係は大切な経営資産です。だから私は、理屈を持って話し、情報を開示し、会社がどう変わるのかを説明しながら協議することを重視しています。


大事なのは「理屈」と「信頼関係」の両方


後継者が新しい事業を始めるなら、その事業の売上計画、粗利、必要資金、返済可能性まで落とし込む。既存事業をどう改善するか、何をやめるかも示す。そうした材料があれば、金融機関との話は「保証を付けるか付けないか」だけではなく、会社全体の再設計の話になります。


必要に応じて、限定保証、返済条件の見直し、資本性資金、DDS、事業再生スキームなども専門家と検討します。大切なのは、一つの方法に決めつけないことです。


社内にも「銀行を怖がる人」がいる


経営者だけでなく、経理や財務担当者が「銀行には逆らえない」と思い込んでいることもあります。しかし、銀行との関係は対立ではなく対話です。会社の数字を正しく示し、改善の方向を共有し、必要な条件を交渉する。それが経営です。


連帯保証は「覚悟」ではなく、経営条件として考える


事業を継ぐ覚悟と、個人の人生まで無条件で差し出すことは同じではありません。会社を残すこと、社員を守ること、後継者の人生を守ること。そのバランスを取るのが事業承継だと思います。


継ぐ前に。背負う前に。一度、相談してください。

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執筆者


柴田義治(経営実行支援株式会社 代表取締役)

みずほ銀行で11年、上場子会社の代表取締役・CFO・営業本部長などを経験。銀行、不動産、IT、通信販売、冷凍食品、建設土木、介護の7業界で、M&A7件、企業再生、新規事業の実務に携わる。現在は社長の右腕として、計画づくりだけでなく現場実行まで支援している。


事業承継で引き継ぐものと選択肢を整理するために


事業を継ぐ前には、会社の資産や収益だけでなく、借入、保証、取引関係、承継後の経営体制まで確認します。承継、再建、M&Aなどの選択肢を整理し、納得できる判断と実行を支援します。



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